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泉美木蘭
2016.11.17 07:20

『萌え』考

男がどうしても騙されてしまう女の子の笑顔、というものがあるらしく、
その笑顔が披露されているという動画を見ながら「これ、これだよ!」と
教わったのだけど、目を細めてくしゃくしゃっと子供っぽく笑うその笑顔、
私には、

「全然笑ってないけど、無邪気さを強調した笑顔を作ったとき」

という表情に見えてしまい、理解が難しかった。
私が汚れているからなんだと思う。
しかも、むかーし、この系統の笑顔で、お金持ちのおじさまに
「きみはこの世界には似合わないよ」なんてかわいがられて、愛人になり、
とっととキャバ嬢を辞めた女の子を知っているからだと思う。

庇護欲を掻き立てるのかなあ。
潤んだまんまるの瞳の子猫に下からじーっと見つめられて、思わず
「はーーーーーっ、かわいーーーーー♪♪♪」
って抱き上げて持ち帰りたくなることあるけど、ああいう感覚だろうか?
それで騙されて飼ってみたら、案外爪が鋭いわ、抜け毛で目が痒いわの
てんてこ舞い、みたいなこと?

でも騙されたとしても、関係が破たんするまで騙されていれば、それって
成立してるんだから別にいいんじゃないかな。ぞっこんのあまり人に迷惑
かかるレベルに至らしめるのがだめってことかな。わからないけど。
以前は、そういう女の行動に手厳しく意見する気持ちがあったんだけど、
このごろ年齢も年齢だし、ジェラシー燃やしてるみたいでみっともないな、
と考えるようになり、かわいいからいいじゃないと思うようになった。


「まりっか17」はかわいい。ほんとかわいい。
たまたま自分で見つけたとしても好きになってただろうなーと思うし、
「白熊バージョン」も見た。「まりっくま」は、ちょっとだるそうな表情に、
大きめの動きと、たまに見せるキメ顔がかなりおもしろい。
着ぐるみでの動きの見え方を研究したんだろうなあ。

でもなんでしょね、小林先生がものすごく大騒ぎで推しておられるから
なんとなく興味半分で見てみた、その油断した状況に食らわされた、
最初の衝撃の瞬間?

「こ、これがうわさの『萌えーーーー』なのか・・・!!」


活字を通して想像していた先生の心のなかの『萌え』を、実際の映像で
覗き見てしまったような、そんな衝撃?
そう、あれは、『萌え』のリアルを知った衝撃です。
そんな衝撃を受けた私も、まりっかに萌えちゃうんだけど。
それもこれも、まりっかが独特の才能を発揮しまくっているからで、
つまりは、まりっかのかわいさが罪なのね。

って、私なんでこんなまりっかに取り入ってるんだ・・・。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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